2006年5月30日火曜日

ys: 「 理想と現実の狭間の教育基本法 」

ys: 「 理想と現実の狭間の教育基本法 」 より引用。

「愛国心ではなく、日本を愛する心の涵養としたのは、そうすれば、日本人と日本国を作りあげてきた祖先の生き方も伝統も文化文明も、全て包含される からです。聖徳太子以来の日本、大化の改新で太子の理想を具現化した日本、古事記や日本書紀に記されている日本国の足跡、そこから窺える日本人の価値観全 てを愛する心という意味で『日本を愛する心』としました」

聖徳太子、大化の改新、奈良時代に編纂された古事記と日本書紀を縦軸として貫くのはまさに旧き良き日本の価値観である。そこには、神道も仏教も含め た宗教への畏敬、天皇を戴く皇室の尊重、皇室を支えてきた男系男子による皇統の継続、善き道徳心、上も下も睦(むつ)びて和の精神を尊重することなどが、 当然含まれる。


この件で、皇室の男子系等を尊重すべきとまでいくのは拡大解釈だと思いますが、それはそれとして、民主党の教育基本法の改正案と、その意図に関してまとめてあるこの記事には一見の価値があります。


このような教育基本法のあり方だと、歴史を学ぶことの意義も見えてきます。特に、国際交流の敷居が低くなった現代人にとって、自国の歴史や価値観がどう変遷したかを学ぶことは、他国籍の人とコミュニケーションを図る上でも重要なことがらだからです。 別に戦うわけではありませんが、孫子の兵法にもあるではありませんか。「彼を知り己を知らば百戦してあやうからず」、と。

# 外交で日本が完全に負けているのは、己も他も知らないからに尽きます。

現代の日本人の心に根付くものは、古来よりの宗教であったり、武士道であったりしますが、そのような日本人の価値観・美徳を、歴史の授業を通して学べなかったことが悔いに残ります。そもそも高校までの歴史の授業がそのようなものを学ぶ場ではないとしたら、これから学べばいいだけのことですが。

今の日本を「愛せ」ではいけません。その部分だけを取り出すと軍国主義という印象がぬぐえないのです。一方、日本を愛する心を「涵養」するというのは、素敵な目標だと感じます。国を愛せるようになるためには、国を愛すべき姿に変えていくという過程も大切ですから。人々の政治や経済への関心を高めたり、公職に就く人には税金を貪る姿勢を自戒させるような精神を養わないといけません。

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